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暇と退屈の倫理学 増補新版

暇と退屈の倫理学 増補新版のために新たに書かれた「傷と運命」を読んだ。

暇と退屈の倫理学は2年前に買って読んでいたから、これだけのためにさらに買うのもどうかなと思っていたところ、図書館にあったのでよかった。
暇と退屈の倫理学 増補新版 (homo Viator)
 

「傷と運命」ではなぜ人は退屈するのかについて書かれている。

刺激がない状態が退屈なんだろうけど、人は刺激を避けるにもかかわらず、なぜ刺激を求めるのか。
その矛盾の謎が人の心の傷にあるという。人は生きている限り(刺激によって)傷つく運命にあるが、傷を負った人間は外部から新たな刺激がなければ、心が痛む記憶が内側から人を苦しめる。これが退屈の正体なんじゃなかろうかということみたい。
 
これってやることがないと、自分が死んだらどうなっちゃうんだろうなとか考えてしまったりするのにも似ているなと思った。やなことを考えないために忙しくしたほうがいいといった考えとか。
 
ただこれは誰でも同じではなくて、人それぞれどんな記憶を持っているかとか、刺激に慣れる余裕を持っていたか、記憶を一緒に消化してくれる他者がいるかどうかにもよるのだそう。