フランク•ロイド•ライトの有機的建築を読んだ。
- 作者: フランク・ロイドライト,Frank Lloyd Wright,三輪直美
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/12
- メディア: 単行本
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ライトの本を読んだのははじめてだったけど、いろいろ発見があっておもしろかった。
「有機的建築」という言葉は、印象的な言葉である反面、分かりにくいというか、誤解されそうな言葉だなと思った。ライト自身もそう感じていたらしく、しつこいくらい説明をしているんだけど(相当粘着質な人だったんだろうなと思った)、本当に意図しているところはみんなには伝わってないのではなかろうか(もちろん僕もわからない)。ちなみにライトがはじめて「有機的」という言葉を使ったのは1894年らしい。
有的建築というと、ぐにゃぐにゃした生物のようなものを想像しそうだけど、ライトの言っているものは、景観と建築、部分と全体や、設備と意匠、機能と形なんかが全部連動している過不足ない状態といったものかなと解釈した。ただ、これは実はみんなめざしていることなんじゃないかとも思えて、結局のところうまいことやろうぜという意味と変わらなくなるので、何のことを指しているのか分からなくなってしまう。
ただみんなと違うところはみんなはうまいことやろうと思ってもどこかで調和がとれていないところが出てしまうけど、ライトはかなりうまく調和が取れたものがつくれてしまうといったとこなんじゃないかと思った。
ライトが東洋思想とか、鉄やガラスなどの当時の新技術、床暖房なんかの設備がすきってのも発見だった。考え方としては西海岸的な感じがするんだけど、タリアセンとかはウィスコンシンだしちょっと良く分からない。