ティンバライズ

TIMBERIZE EXHIBITION PERFECT GUIDE を読んだ。

TIMBERIZE EXHIBITION PERFECT GUIDE

TIMBERIZE EXHIBITION PERFECT GUIDE

 

 2010年くらいに全国でやってたティンバライズ建築展をまとめた本。

中大規模木造は僕も5年前くらいから興味があって(というか必要にせまられて)少しづつ勉強している。

木造は今追い風だといわれている。建築技術とかでも1年に一回は大規模木造の特集を組んでいて、「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」とかもあるので、公共工事とかも発注側が木造で指定しているものが多くなっている。実際に僕が設計にかかわった物件で、自治体が木造で指定しているものはいくつかある。

木造でできるものは木造にといったムードだから、学校とか幼稚園、保育所、老人ホームあたりはこれからほとんど木造になるんだろうなと思う。というか、防火関係規定が厳しくない平屋でできるものはすでになってきていて、敷地の狭い都市部で2階建て以上になったときに防火関係規定をクリアしながらどれだけいいものができるかってとこだろうなと思う。ただ今は木造で無理なくできるもののラインがどの辺になるかってのがまだはっきりしていない感じ。無理してやろうと思えばできるけど、合理的でないものは広まらないだろうから。東京の都心に中高層の木造ができたらおもしろいだろうけど。

僕は結局のところ、大中規模の木造を広めるためには、木造でおもしろいものがつくれるよとか、木はあったかくていいよねとかいった情緒的なことに訴えるんじゃなくて、自重が軽くなるから基礎のコストを下げれるとか、固定資産税が安くなるとか、そういったお金のこととかから選ばれていくんじゃないかと思う。木造でやるとなると、構造体を現わしにしないいけないといったように考えられがちだけど、お金のことから選ばれたら、木をボードで覆えるから、ぐっと使いやすくなると思う。一部チェーンストアではすでにお金の面で木造が選ばれているはず(もちろんエコなことをやっています的なアピールも込みで)。つまり無理しなくても木造でできるラインってのは結局お金で決まってくるはず。

それから、これはこの本を読んではじめて知ったことなんだけど、20年前くらいに日本でも大規模木造ブームがあったんだが、それの直接的な要因は北米から木を買えという圧力があったから、1987年の改正で大規模な木造がつくれるような法律が整備されたからだということ。新しい動きってのはやっぱり外からやってくるんだなと思った。公共工事とかは県産材とかの地域材を指定しがちだけど、そうすると他の県に木を売れなくなるからだめなんじゃないかと最近は考えるようになった。里山資本主義みたいなのは僕はあまり好きじゃないしな。合理的でないものはいずれ外的圧力で駆逐されるんじゃないかと心配になる。