- 作者: 中沢新一,國分功一郎
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2013/03/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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2013年の本だから少し前の本。震災や原発事故があったあとの話。石炭などは数億年前に地上にふりそそいだ太陽エネルギーが化石化したものだけど、原子力技術は、そうした太陽の力そのものを我が物にしようとする。核エネルギーは、太陽からの贈与なしで生きていくこと、人間が完全に自立していきたいという願望だといわれててなるほどと思った。
前にNHKで梅原猛に東浩紀が話を聞きに行くという番組があって、これも震災後の放送だったはず。梅原さんが言ってたことで印象に残ったのが、世界が近代化(西洋化)していく中で、西洋文明を取り入れなければ植民地にされた。一番うまく取り入れた日本で原爆と原発事故が起こった。それは西洋でも起こっていないことだといった内容。
最近すべてを計算しようとするのが間違っているのではと感じることがある。完全性とか予測可能性を追求すればするほど、想定外のことが起こった時に対応できなくなるというか。それに対抗するのは冗長性とか余剰とかになるんだろうけど、それもなんか違うような気もするし、諦めでもないし。