ぺいちくのブログ

本と建築のブログです。https://twitter.com/paychiku

ファクトフルネス

「ファクトフルネス」を読んだ。図書館で借りた。

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

 

図書館の新着本のところに置いてあってこの手の(はやりの)本はついつい定期的に手が出てしまうんだけど、いつも読んだ後に読まんでもよかったかなと思ってしまう(ちゃんとした本なんだけど)。 

思ったより世界はよくなっているということは分かった。分かったし、大事なことは何度でも繰り返したほうがよく伝わるし、具体的な事例をたくさん出したほうがいろいろ想像できてよく伝わるんだけど、なんか同じことの繰り返しのように感じてしまう。

結局定期的にこの手の本に手を出してしまう自分が悪いんだけど…

 

 

反人生

山崎ナオコーラの「反人生」を読んだ。図書館で借りた。

反人生

反人生

 

 この人の本ははじめて読んだけど、よかった。他のタイトルも収録されていて、どれもよかった。

多様性を認めるべき(キリッ)みたいな真面目な感じではなく、みんな適度に不真面目で、それでいてちゃんとできない人(というか今の環境に単に合わない人)に対してやさしくていいなと思った。キリッとした人ばかりではそれはそれで息苦しさもあるので(もちろんそういった人たちが戦ってくれて獲得できたものもたくさんあるけど)。

 

 

新記号論

石田英敬東浩紀の「新記号論」を読んだ。

新記号論 脳とメディアが出会うとき (ゲンロン叢書)

新記号論 脳とメディアが出会うとき (ゲンロン叢書)

 

 講義形式で話ことばだから専難しい話でも(専門外の哲学でも)なんとかついていけるかなと思ったんだけど逆に置いてけぼりになるところが多かった。会場でもそんな雰囲気だったのか、東さんのフォローがあって助かった。

なんかこういうのを読んだあとはもう難しい本は買うのやめて読みやすい小説とかばかり読みたいと思うんだけど、なんかまた買ってしまうんだよなあ…。

ただ今は読みたい小説が図書館にたくさん入っていることが分かったので順に読んでいこうと思う。

 

M570とミヨシのタッチパッド

3か月くらい前からマウスの使い過ぎで右手がすぐ疲れるようになってきたので、少しは楽になるかと思いロジクールトラックボールマウス「M570」とミヨシのタッチパッドを買った。

なめらかUSBタッチパッド TTP-US01/BK ミヨシ(MCO)

なめらかUSBタッチパッド TTP-US01/BK ミヨシ(MCO)

 

 トラックボールマウスのほうはアマゾンのプライムデーで1500円くらい安くなってたので衝動買い。割と昔からあるモデルなので、いいかなと思っている。ただやっぱ慣れはあると思うので、これで図面を描くのは今は無理かも(慣れるまで逆に疲れる)。右手が完全に回復してから少しづつならしていこうと思う。

タッチパッドはノートパソコンについているのと同じようなものなので、すぐ慣れた。ドラッグドロップをするときは物理ボタンがないのでこれは練習がいりそう。左クリックや右クリックのボタンがあるんだけど、そこを一回触ってからカーソルを動かすみたいなやりかたで、微妙に物理ボタンの場合と違う。

外付けのタッチパッドロジクールとかが2013年くらいにシンプルでよさそうなワイヤレスを出していたんだけど、人気がなかったのか、いまはもう作ってないみたい。マイクロソフトとかがキーボードにくっついたやつを出してるけど、それもファンクションキーがなかったり(他と兼用でCtrl押しながらになる)でいまいち。今回のミヨシのやつは有線で、正直妥協したけど他によさそうなのが見当たらなかった。

マウスを使っているときにどうも姿勢が悪いらしく、2か月くらい前にぎっくり腰みたいなのにもなったので本当に気を付けないといけない。整体に行ったところ、右肩が前にでていて肩間接がすこし緩くなっているとのことなので、インナーマッスルを鍛えて肩の位置を元に戻すように指導してもらってる。シップはったり、サポーター付けたりじゃなくて、筋トレとかストレッチで治すという考え方が、僕が通っている整体のいいところだと思うし、自分にも合っているような気がする。去年にバスケで痛めた脚の捻挫をみてもらったときも、バランスディスクで調整する方法を教えてもらってよくなったし。

 結局右手をあまり使わないのが回復への近道だと思うので、CADを使うとき以外のPC作業は右手を封印して左手マウスやタッチパッドで代替、本気を出して図面を描くときだけ右手を解放するという漫画というか中二っぽい設定で頑張っている。

いずれにしてもこの仕事をこれまで続けてきた中で蓄積してきたなにかが少しづつ体に出てきてるなと感じてきたので、体に負担がかからないようにしたり、体を動かしたり鍛えたりして、バランスを整えないといけない年齢になってきたということ。

職業としての学問

マックス・ウェーバーの「職業としての学問」を読んだ。

職業としての学問 (岩波文庫)

職業としての学問 (岩波文庫)

 

 いつか読まないといけないとずいぶん前からリストにあったんだけど、ようやく図書館で借りて読んだ。

"自己を滅して専心すべき仕事を、逆になにか自分の名を売るための手段のように考え、自分がどんな人間であるかを「体験」で示してやろうと思っているような人、つまり、どうだ俺はただの「専門家」じゃないだろうとか、どうだ俺のいったようなことはまだだれもいわないだろうとか、そういうことばかり考えている人、こうした人々は、学問の世界では間違いなくなんら「個性」のある人ではない。"(P28)

「こうした人々の出現はこんにち広くみられる現象であるが」と続くんだけど、100年前のドイツやアメリカの風潮はよく知らないけど、今も似たような感じだなと思った。やっぱウェーバーが何度も言うように余計なことを考えず、個性も自我も忘却してザッヘ(仕事)に献身すべきなんだろうな。

 

建築をつくる者の心

村野藤吾の「建築をつくる者の心」を読んだ。

建築をつくる者の心 (なにわ塾叢書)

建築をつくる者の心 (なにわ塾叢書)

 

 何かで藤原徹平さんが勧められていたので、読んでみたら面白かった。

時代は1980年で、村野藤吾さんが亡くなられたのが1984なので最晩年。その年に大阪で「なにわ塾」という少人数で話を聞く会みたいなのがあったらしく(全4回)、それの録音をまとめた本。

参加者に建築関係者以外の人も入っているということで、あまりアカデミックな話になりすぎず(そもそも村野藤吾という人がアカデミズムから遠い人なのかもしれないけど)、具体的な仕事の進め方の話、クライアントや工事業者との付き合い方、事務所内での仕事の仕方など、他の建築の本ではあまりないような生々しい話ばかりで面白かった。

 

みらいめがね

荻上チキの「みらいめがね」を読んだ。アマゾンで買って読んだ(紙の本)。

みらいめがね それでは息がつまるので

みらいめがね それでは息がつまるので

 

荻上チキさんのラジオ「session22」は番組がはじまったときから全部聞いている(生では聞いてないのでpodcastもしくはラジオクラウドで配信されている内容のみ)けど、本ははじめて読んだ。いい本だった。僕に入ってくる情報はだいたいTBSラジオ日経新聞とたまに読む本に限られているので、その中でもsession22で扱われている内容はかなりの部分を占めているし(時間的にも内容の大事さ的にも)、自分の考え方にかなり影響を与えていると思う。

ラジオを聞いただけでは分からなかった、荻上さんがなんでこんな感じの人になったのか(いい意味で)、番組でたまに触れられる鬱のこと、家族のことなどが分かってよかった。中でもお母様とのエピソードは少し涙が出た。