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建築論

建築

森田慶一の「建築論」を読んだ。

建築論

建築論

 

 この本は学生の時からずっと読まなければと思っていたけど、読むのしんどそうだなと思って手が出ていなかったのだが、先日読んだ香山壽夫さんの本で読むべきだとあったので、ついに買って読んだ。

読んでみればわりと分かりやすく丁寧に書いてある本だった。ただ、後半のエウパリノスまたは建築家(ポール=ヴァレリ)についてはほぼ意味が分からなかった。

建築を物体性、効用性、芸術性、超越性に分解してそれぞれの問題やそれぞれの相関についてていねいに書かれていて読みごたえあった。この本は結構古いけど(1978年)こういったことについて考えてみるのは、多様性礼讃の今の流れの中も必要なんじゃないかと思う。

僕が建築論の本とか哲学とか思想の本を定期的に読んでいるのにはいくつかわけがあって、ただ単におたくだということもあるけど、ひとつは最近の建築を一般向けに分かりやすくしたもの(メディアもそうだけど、建築そのものについても)に対する抵抗があると思う。それが最近よく出てくる反知性主義とかそういったものと関係あるのかどうかは分からないけど、建築はもっと複雑なほうが豊かさがあると思うし、難しくていいと思う。

もうひとつは自分には感性とかでダイレクトに建築の形を決めていく勇気とか自信がないから、ある程度理詰めでいかないと決めきれないといったこともあると思う。