又吉の「東京百景」を読んだ。
文庫で読んだ。(最近文庫になった)
エッセイ集で一つ一つは短くて、空き時間とか仕事の休憩に読むのにちょうどよかった。これを書いていた時期は、又吉が火花を書く前で、このエッセイに流れている感じのようなものは火花とか劇場と同じで好きだなと思った。この本の話が実話だとすると、火花とか劇場は又吉自身の話ではないとしても、又吉自身の話が少し混ざっていることになる。そもそも僕がこういうのが好きなのは同じゼロ年代に20代を悶々と過ごしたからで、修業時代は金がなかったし、自分がそもそもこの仕事に向いているのかも分からなかくて、諦め時もわからなくてしんどかった。この本でも「自分は目立ちたがりでもないし、絶対芸人に向いてない。でも好きやし。」と書いてあったけど、ほんとにそんなようなことを考えていた。
自分が20代の時にこの本があったらなと思ったけど、同時代を同年代で生きているのでそれは無理な話だった。